恋い≒病い
はじまり
今までどれだけ呑もうとも、記憶を無くすなんて事なかった。

浴びるように呑んで、気持ち悪くなって。

醜態を晒した事もあった。

だけど、翌朝目が覚めて「ここは何処だ?」なんて事、23年間生きてきて味わったことない。

なのに…

「ここ、何処?」

ぽつりと出た私の言葉は黒色のシーツに吸い込まれる。

目が覚めると、私は知らない部屋にいた。
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