恋い≒病い
赤石駿平は不思議に思ったに違いない。

出来る限り話すことを避けていた私から、突然声をかけられ「話があると」言われたのだから。

煩く高鳴る鼓動。
それを自分で制御するなんて事、もちろん出来るわけもなく…。

就業までの僅かな時間。
私は斜め前の赤石駿平の姿を視界の隅に入れる事も出来ないで、俯き、自分の世界に閉じ篭る様に仕事をすすめていった。


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