ギャル恋
「やめとこうよ、」
「いいから!で、明日の着る物とかそういうの用意して。」
「なんで?」
もうアタシは半笑いになっていた。
唐突にもほどがあるし…
「今日は●●に行っても、その日帰りなんてできないから、どこか探して適当に泊まってこようかなあ…みたいな?」
兄ちゃんはまたニカッと笑った。
「…じゃ!俺も準備してくる。出発のバスは12時26分。」
どんどん会話は進んでいく。
アタシの整理ができないままに。
「今何時?」
アタシは聞いた。
「今?…11時40分くらい。」
兄ちゃんは部屋を出て行った。
…どっちにしろ、早く準備しなきゃ…。
アタシはものすごい早さで身なりを整え、メイクももう一度手直ししてリビングへ行った。
今…12時07分。
意外に間に合うもんだね…。