紅き天
とにかく、気分で仕事を怠けるワケにはいかないので、静乃は気持ちを入れ換えた。



途端、今までの雑念が取り払われる。



2人の足音は少しずつ近づいて来る。



静乃は来るべき瞬間に備え、刀を構えた。



暗闇に潜んでいる静乃の前を標的が通り過ぎようとした時、静乃は刀を振るった。



デップリとした代官は捕えた。



返す刀で連れを仕留めようとした。



が。



カキーンと金属音がして、止められた。



何!?



急いで相手を見ると、彼女には見覚えがあった。



照日。



身体中が叫んでいる。



逃げろ、逃げろと。



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