紅き天


数十分後、ほぼ同時に2人の絵描きは2人を描き終えた。



「はい。」



静乃は一枚紙を差し出した。



疾風も差出し、交換する。



家に帰ったら飾らなきゃね。


そう呟いた静乃にまたドキッとする。



「なあ、そろそろ帰ろう。
また約束の時間に遅れる。」


「そうだね。」



静乃はペロッと舌を出して笑った。



可愛い…。



疾風は急いで赤面した顔を背けて、歩き出した。



ピッタリと静乃に寄り添いながら。




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