紅き天
疾風は差し入れの果物を買いに、市場に向かった。



確か、静乃は梨が好きだった。



りんごと迷ったが、記憶を頼りに梨に決めた。



代金を支払い、歩き出すと、後ろから足音がついてきた。



疾風は懐に梨をしまい、足早に市場を後にした。






薄暗い路地にワザと入る。



足音も一定の間隔をおいて、ついてきた。



コイツら、下っ端だな。



疾風はフッと笑い、クナイを抜いた。



疾風達殺し屋は忍者とはまた違うが、武器は被るものがある。



クナイ、手裏剣などは特に愛用している品だ。



たまに、物々交換などもする。



今、疾風が手にした手裏剣は忍者の知人に貰ったものだ。













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