紅き天
さて、いざ団子である。
「ん、美味しい。」
「だな。
予想以上だ。」
疾風も頬張って、感歎の声を上げる。
「静乃、また来ような。」
「うん。」
嬉しそうに団子を食べている静乃に微笑みかけ、疾風はもう1つ団子を口に放り込んだ。
美味い。
上機嫌で2人は茶屋を後にした。
「美味しかったねぇ。」
のんびりと静乃は言った。
「だなぁ。」
なんか年寄り夫婦みたいな会話だな、と返事を返しながら疾風は思った。
まあ、ああいうシゴトをしている俺としては、こういう時間は安らぐものだが。