紅き天
自分の中の葛藤を押さえつけ、俺は視線を外す。



幸い、馬鹿な事を考えている俺に静乃は気付いていない。



これ幸いと疾風は息をついた。







「疾風?」



あ〜、着いて欲しくない。



「疾風〜?」



もう見慣れた通りだ。



「どこ行くの?」



どこへでも。


お前を連れていっそ離れた土地へ行方を眩まそうか。



「疾風!」



いきなり静乃に腕を捕まれた。



「おおっ!?」



何だ!?





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