平凡な恋の話 No.2
 
 『・・・んじゃぁさぁ・・・』

 ゾクッ・・・

 一瞬にして瑠璃の声が変わった

 長い間瑠璃と私は一緒だから分かる

 この瑠璃の声は・・・

 何かをたくらんでいる時の声だ!

 『んじゃぁさぁーみくちゃぁ~ん

  今から海我先輩の所に行こうか』

 『い、イヤだッ!!』

 『なぁ~んでぇ~?』

 ブラック瑠璃はいつも以上に

 しつこくて・・・こわいっ!

 私はトランペットを持って

 1人で時計塔の階段をダッシュで

 おりたっ!

 ‘行きはよいよい帰りは怖い’

 って唄であるけど

 この事なのかなぁ・・・(笑

 『あぁーみくちゃんまってぇ』

 ブラック瑠璃がくるぅううううう

 ・・・なんつってぇ~

 足の速さと体力は私の方が断然上!

 瑠璃が私に追いつけるはずがない!

 ふはははははぁ~





 私が思ったとおり長い階段を

 おりる間に何回も休憩をしたけど

 瑠璃に追いつかれることも

 姿をみることもなかった

 『あぁ・・・ブラック瑠璃

  恐るべし・・・』

 言葉にしたくなるほどあれは怖い

 イヤ、ホントに・・・

 時計塔をぬけてからもとりあえず

 私は走った
 
 やっぱりちょっと怖かったから
 
 『そない急いでどこいくんや

  みくちゃん?』

 私が必死にブラック瑠璃から

 逃げている時

 あの、関西弁が聞こえてきた

  
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