平凡な恋の話 No.2

 私はもうヘトヘトで

 ‘キツイ’と言おうとした時

 『オイ、ついたぞ』

 海我先輩の声・・・

 『みくちゃん、大丈夫?』

 堂本先輩の声が耳に入った瞬間

 ブワッと気持ちいい風が

 私の汗を吹き飛ばした

 『わぁ・・・!』

 私の目に映ったモノ
 
 それは・・・

 『ここはなぁ

  この学校をぜーんぶ見ることが

  できる、ええ場所なんやでぇー』

 確かにとっても‘ええ’場所だった

 ホントに‘ええ’場所なんだけど

 1つ疑問ができる

 『なんで私をこんなにいい所へ

  つれてきたんですか?』

 そう、私をここにつれてきた理由だ

 おなかペコペコで練習でヘトヘトな

 私をなぜこんな所までつれてきた!!

 ・・・まぁこれが本心かもねぇ

 私の質問を無視するように

 先輩2人は黙々とお弁当をひろげる

 ‘座れ’って言われてとりあえず

 海我先輩と堂本先輩の間に座った

 堂本先輩はいつも通りニコニコして

 私の前に割り箸を置いてくれた

 ・・・どこからでてきたんだろう?

 そんなことを考えながらも

 やっぱり気になる、あの‘疑問’

 『あ、あのぉ・・・』

 私がもう1度聞こうと口を開くと

 かぶさるように言葉が飛んできた
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