首筋、君の手が触れた。
触れ合いたい。

渦巻く黒いカタマリ。



もう夏も盛りの七月。


暑い、暑い。


蝉が鳴きまくり、猛烈にうるさい。



しかし、空は真っ青で爽やか。




しかし、

佐倉茜の胸中は、

爽やかとはかけ離れていた。




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