首筋、君の手が触れた。





『ねぇ、さくら?』

『さくらってば!』

『…………………』

『『さくらっ!!』』


『……ぅえ?何?』

『ぼーっとしてないで、

ほら、見に行こう?』

『………うん!行こ!』

『ほんと、さくらはボケてるわ。

新学期から魂抜けてるし!』

『はぁ?しっつれーだな〜』

『でも本当に、

あんたら二人は頭が良いね〜!

美優はともかく、

さくらまで特進かぁ…。

なんか信じられない!』

『ちょっと!

それどういうことよ!』

『まあまあ、佐倉さん。

落ち着いて下さいよ。』

『美優はいいよね!

見た目も賢そうで!』

『さくら、そうふてないで。

茉莉だって本気じゃないの、

わかってるでしょ?』

『そうよ〜。

さくらが頭良いことくらい、

前から分かり切ってるし。』

『どうせ馬鹿っぽい顔ですよ!』

『さくら、ふてんなって〜』

『…あっ、ちょうど今、

人混み減ったよ。行こう!』

『さくら、話聞いてる?!』

『まぁいいじゃない。

早速見ようよ!』


< 11 / 110 >

この作品をシェア

pagetop