首筋、君の手が触れた。
『ねぇ、さくら?』
『さくらってば!』
『…………………』
『『さくらっ!!』』
『……ぅえ?何?』
『ぼーっとしてないで、
ほら、見に行こう?』
『………うん!行こ!』
『ほんと、さくらはボケてるわ。
新学期から魂抜けてるし!』
『はぁ?しっつれーだな〜』
『でも本当に、
あんたら二人は頭が良いね〜!
美優はともかく、
さくらまで特進かぁ…。
なんか信じられない!』
『ちょっと!
それどういうことよ!』
『まあまあ、佐倉さん。
落ち着いて下さいよ。』
『美優はいいよね!
見た目も賢そうで!』
『さくら、そうふてないで。
茉莉だって本気じゃないの、
わかってるでしょ?』
『そうよ〜。
さくらが頭良いことくらい、
前から分かり切ってるし。』
『どうせ馬鹿っぽい顔ですよ!』
『さくら、ふてんなって〜』
『…あっ、ちょうど今、
人混み減ったよ。行こう!』
『さくら、話聞いてる?!』
『まぁいいじゃない。
早速見ようよ!』