首筋、君の手が触れた。







境智晴は、音楽を聴いていた。

彼は、あるロックバンドが、

特別に好きだった。

ロックバンドながら、

柔らかなラブソングを、

しっとりと歌う。

若くないが、古くない。

昔からバンドの色を変えない。

智晴はそのバンドが、

小さい時から好きだった。






<白い光の中へ…>






電車はトンネルを抜けた。




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