首筋、君の手が触れた。


『…斎藤って、梓よな?

梓が、何だって?』

智晴は、茜の鋭い眼差しに、

一向に怯まなかった。

『…斎藤さんが、

困るって言ってたんだ。

勉強と部活を天秤にかけて、

勉強を迷わず取るような、

そんな奴が部長だなんて…

って。俺、たまたま、

聞こえたんだ。

…だから『だから、何?!』





茜の抱えたモノは、

とうとう爆発してしまった。









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