首筋、君の手が触れた。



佐倉茜は、保健室にいた。

体調が悪いわけではない。

清掃場所がそこなのだ。

彼女はこの時間を、

いつも緊張しながら待つ。

なぜなら………




キィ、バタン。

扉が開いて入ってきたのは、

『境君、早く済ませないと。』

『…ああ、そうだな。』

笹島と入ってきたのは、

誰あろう、境智晴である。






二人は、清掃班が、

同じなのだった。







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