首筋、君の手が触れた。
ちくしょう、境智晴め!
笹島は心中で軽く罵った。
境か…あいつ、よくわかんねぇ。
確かその筋の情報じゃ、
福本さんと佐倉さんが、
出身が同じだったな…
福本さんのが話しやすいな。
よし、福本さんに聞いてみよ!
そういえば、
佐倉さんも佐倉さんで、
よくわかんねぇな…
境と同じ中学なら、
もっと話さないか?
あの二人、どっかよそよそしい。
不自然なんだよな、なんか。
よし、観察してみるか!
『…ぉ…い!
ささじまぁ!危ない!』
クラスメイトが叫んだ。
笹島は振り返った。
『へ?』
その瞬間、
バッチーン!!!
『ぐはぁっ』
『…あちゃー…』
笹島の顔面に、
バレーボールがクリーンヒットした…