首筋、君の手が触れた。

佐倉茜について。





やや小柄で、太ってはいない。

ただ、細くもないので、

肉付きがよい、

と言えばしっくりくる。

少し猫背気味で、

かといって印象は悪くない。

髪は焦げ茶のロングで、

サイドにまとめている。

なかなか身だしなみには

気をつけているようで、

ゆるい編み込みをしており、

少しルーズな感じが、

しつらえたように良く似合う。

猫目で、睫毛が長い。

鼻は小さくはないが、

形は悪くはない。

唇は厚めで、緩く締まっている。

要するに、

まあまあな容姿なのである。

好みによっては、

美人と言ってもおかしくはない。





これがいわゆる主人公。

この話の中心人物である。

しかしこの話は、

かなり屈折した話になる。

なぜか？

それは、


主人公が屈折しているから。


主人公の一人、

この佐倉茜は、

性格が悪いわけではない。



ただ、失望しているだけ。

自分自身に。


















まあ、主人公の紹介は、

これくらいにして、

再度、話を戻そう。






< 7 / 110 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop