首筋、君の手が触れた。
夢の中か。
面白いな、その考え方。
佐倉茜は考えていた。
清掃時間中だった。
『今日、高橋先生には参ったな!
なんて乙女ちっくな…
いい年したおばちゃんなのに!』
笹島が茜に言った。
二人きりで話したあの時から、
笹島は茜によく話し掛けた。
『でも面白いと思うよ?
その考え方と今の考え方、
一緒にしちゃったら、
すごいことになりそう!』
茜はそう言いながらも、
少し上の空だった。