首筋、君の手が触れた。
境智晴の葛藤。
あぁ、俺は。
境智晴は嘲笑った。
自分自身を。
なんで素直になれないんだ?
なんで話し掛けられないんだ?
佐倉が俺を見ているのに。
きっと、君は、
俺が嫌になっただろう?
今更だけれど、
俺は嫉妬しているのかな?
最近、
笹島がやけに佐倉に絡む。
笹島のおかげで、
気づけたのかもな。
皮肉なもんだな。
だって、俺は…
それは、
土曜日の学校だった。
教室は開放され、
自習する生徒がちらほら。