首筋、君の手が触れた。



すると、笹島が、

一瞬だけ、我が意を得たり!

という笑みを浮かべた。



『なら、俺の家で見ない?

俺の家近いし。』


下心なんて無さそうな、

無邪気な口調だった。


茜は遠慮がちに、でも嬉しそうに、

『え、ほんと?いいの?

笹島くんが構わないんなら、

お言葉に甘えようかな…』

と言った。

笹島はたたみかけるように、

『いいよ!一人で見るより、

絶対楽しいからさ。

今日はどうかな?』

『うん、大丈夫。

じゃあ放課後ね!』





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