首筋、君の手が触れた。
それは、笹島の家に行く途中。
一体、どうしたっていうの?
さっきから、智晴も笹島くんも、
無言なんだけど…
困ったな。
智晴なんか、眉間に皺が…
やっぱり私を嫌いなのかな。
なんか、そう思うと苦しいよ…
茜は黙って考えていた。
笹島が口を開いた。
『…あ、着いたよ。』
『…そっか、本当に近いね。』
そう言いながらも、
体感時間は一時間だよ!とか、
茜は内心でぼやいたのだった。