首筋、君の手が触れた。
『はい、お待たせ。
一応お茶とお茶菓子ね。
あれ?佐倉さん、寝てんの?
なぁ、境。』
笹島が微笑みながら言った。
『…ん、さっきからな。
起こそうか?』
『そうだな。
佐倉さん?起きて?』
すると、茜は目を開けた。
『あぁ、ごめん。うとうとして。』
『ううん、いいよ。くつろいで。
………佐倉さん、大丈夫?』
微笑んでいたのに、
笹島はいきなり、少し心配そうに、
茜の顔を覗き込んだ。
『なんで?平気だよ?
早く見たいな!』
茜は不思議そうに言った。
笹島は、気遣わしげに言った。
『そう?佐倉さん、顔、赤いよ?』
『………………!』
茜は思わず、押し黙った。