空色スニ-カ-ズ
昼休みも終わりに近づき、教室にもどると3人は楽しそうに話をしている。
…うぅー、戻りにくい…。
保健室でもいこーかな。
教室から視線を変えたとき鈴があたしに気がついた。
「あぁー!望サン!!どこいってたんですかぁ?探しましたよ!?」
「探してないじゃん!おしゃべりしてたじゃん!」
「そろそろ帰ってくると思って探すのやめて待ってたんです!!」
頬を赤くして一生懸命訴える鈴。無理してるのがわかる。
「望帰ってくるの遅いよ?本当に心配したんだから。」
いいお姉さんのように声をかけてくれる尚。
「…ゴメンね。」
私の返事に驚いた表情を浮かべたあと、ホッと安堵の顔をした。
二人の奥にいる零に目をやる。
零はあたしと目があうと気まずそうに視線をそらした。
「…零、言い過ぎたゴメンね。」
あたしは零から視線をそらさずに言う。零はあたしにバッと顔をむけた。
鈴と尚も目をまるくしている。
「あたしこそ、無責任なこと言ってゴメン。」
零は申し訳なさそうに目をはずしていった。