ヤキモチ彼氏
「確かにそーゆう男はいるけど、みんながみんなそうじゃねえよ。
ちゃんとお前のこと考えてくれるやつもいるって。」
あたしが男の悪口を言っていると、いつもこう言う柳矢。
「たとえば?」
分かっているけど聞いてみる。
すると柳矢は吸っていた煙草の灰を一度灰皿にポンポン、とし、
「そーだな、この俺とか…」
…ガチャッ。
「明里ーっ、3組の吉田君呼んでる」
「あ、楓(かえで)」
柳也の言葉を遮るように楓があたしに声をかけた。