ヤキモチ彼氏

「確かにそーゆう男はいるけど、みんながみんなそうじゃねえよ。
ちゃんとお前のこと考えてくれるやつもいるって。」




あたしが男の悪口を言っていると、いつもこう言う柳矢。



「たとえば?」


分かっているけど聞いてみる。
すると柳矢は吸っていた煙草の灰を一度灰皿にポンポン、とし、



「そーだな、この俺とか…」


…ガチャッ。


「明里ーっ、3組の吉田君呼んでる」

「あ、楓(かえで)」


柳也の言葉を遮るように楓があたしに声をかけた。

< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop