ヤキモチ彼氏


吉田君?誰、そいつ。だいたい吉田とかありきたりすぎる名字だし。


「吉田って誰?」


あたしより先に柳矢が反応した。柳矢も知らないんだ、吉田君。


「なんか、いかにも頭良さそうなカンジ」



インテリ系?……勘弁。


「んで?吉田君が何の用?」



どーせ告白か何かだろうな。



「知らない。とりま、行ってきたら?体育館裏で待ってるって」


楓が首を傾げながら言った。


「ん、わかった。」



その言葉を聞いてあたしはギィーッと重たい扉を開けてゆっくり体育館へと向かった。




< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop