恋に落ちた☆アイドル
「なぁ、蘭子…
蘭子は、凜を誇らしいと想わないか?」
「えっ…?」
「凜は、私達がそばにいない間も、私達を悲しませないように、心配かけないように、ずっと頑張って生きてきたんだ。
小さい頃から、お義母さんに任せっきりだったのに
何一つ、寂しいとも言わず、文句も言わずに、頑張ってきたんだ!
それは、お前が一番分かるんじゃないのか?」
「あなた…」
「お前だって、仕事を頑張るお義父さんの背中を見てきた。
同時に寂しさも感じていたはずだ。
だが、その気持ちを隠して、お前なりに頑張ってきたそうじゃないか…。」
「どうして…それを?」
「生前、お義父さんが、目を細めながら私に話してくれたよ。」
「父が…?」
「あぁ…お前には、寂しい想いをさせてしまって申し訳なかったと…」
「そんな…わたしは…そんな事…ただー期待に応えたくて…あっ…!」
「凜も、同じ気持ちなんだ…だから…
そんな凜を、私は
誇らしき想うが…
蘭子、お前も、そう想わないか?」
「あなた…」