【短】ペアリング

慣れてきた教室に今日も足を運ぶ。

周りには誰もいない。


「ちょっと早く着きすぎちゃったかなぁ・・・。」


なんて独り言を呟きながら自分の席についた。


―――カタッ・・・


音がした方を振り向くと山口くんが立っていた。


「あ、山口くんおはよ。」
私は笑顔で挨拶をする。


「おぅ・・・ぉはよ。
山口でいーし。」

そういってはにかみながら、席に着いて椅子ごとあたしの方に身体を向けた。
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