ハーモニー
「みんな、集まって~チューニングするよ」


博之先輩から声がかかった。


「「は~い」」


「じゃ、フルートから合わせて。」


「はい。」


この時が、合奏で一番緊張するひと時だ。


「よし、みんな合ったな。じゃ、ハーモニーするぞ。」


「「はい」」


♪♪~~~


「おい、玲、なんか違うぞ。その音で合ってるか?」


「ん?あ!!違う!」


「「あはははは」」

みんなが一斉に笑った。


「あのなぁ~、玲。みんなと合わせてちゃんと吹いてくれよ」


「は~い。すみません。」


合奏するときって、誰かが違う音を出せば不協和音になってしまう。聞いてるほうは、すごく気持ち悪い。

「玲くん、音しっかり聴いて!!」


「お、おう。奏音、ありがとな」


「うん。」







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