恋をした私。


「千春、時間大丈夫なん?」
「え…?」
時計を見ると、いつの間にか9時過ぎ。
「あっ。ほんまや」
「帰るか?」
「うん。そうする。」

部活の打ち上げで帰宅が遅くなる事になっていたから、さすがに遊びで夜遅くなるのは怒られるだろうと思って、帰る事にした。

「ありがとうね。送ってもらっちゃって」
「別に良いて。危ないやろ?まあ千春みたいな怖い女襲う奴なんかいいひんわ。」
「可愛いから襲われるかも!」
「んな事ないわ~」
そして改札口で一旦止まる。

「なあ千春。」
「何?」
「俺のどこが好きなん?」
「何を公共の場で言わせようとしてるん。」
「答えないと爆発するで?」
「しとけよ勝手に。」
「酷い奴。太るぞ。」
「もうプクプクだから大丈夫。」そう言って私は改札口を通った。
「ばいば~い。」
「…おう。またな。」

改札口から左に曲がり、ホームに立つ。電車はすぐに来た。

そう言えばなんであんな事聞いてんやろ?

そう思い携帯を取り出し、電話をかける。
電車の中は携帯を使ってはいけない。なので早めに答えようと思った。
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