星空に光
電子音が鳴り響く。

白い部屋、白いベッドに似つかわしくないたくさんの機器、コード。
それをたどっていくとほんの5時間前まで一緒にいたはずの人が横たわっている。




「洸輝…」




無意識に、ポロリと出たのは呼び慣れた名前。


状況は全て飲み込めたのに、
全く心が動かなかった。


ナミダも出ない。



毎日、
「洸輝のいない人生なんて考えられない」とか
「いなくなったら生きていけない」とか考えてたのに


今はただ、
「ウソツキ」って気持ちが大きかった。





だって、
洸輝は、
自分で電車に飛び込んだから。





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