【短編】しろ犬のしっぽ ~幾多の時間(トキ)を経て~
私は、一人佇む。

「ここは、一体どこなんだ…」


見たことのない景色を見渡しながら、不安にかられた。


姿の見えぬ所から、騒がしく犬の鳴き声がした。

その鳴き止まぬ声に苛立った様な大人の女性の声が、屋敷の中から聞こえてきた。
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