love letter〜初恋の奇跡〜




電話に出てほしいような


出てほしくないような……。




アタシは複雑な思いでいっぱいだ。




だけど呼び出し音は空しく鳴り響くだけで


林クンは電話に出なかった。


仕方なく電話を切ると、


アタシはもう暗くなった空を見上げた。


昼間はすっきりと晴れていたのに


今は厚い雲が空を覆っていて


月さえも見えない。




まるでアタシの今の気持ちを

表しているかのよう。




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