love letter〜初恋の奇跡〜




「暗くなっちゃったけど、


花見しようか」


「え?」




アタシが顔を上げると、


林クンは眼鏡の奥の切れ長の目を細めて


優しく微笑んだ。




その笑顔にアタシの胸が熱くなる。




「花見しない?」


林クンがまた笑う。


アタシもそれにつられて、


笑って頷いた。


その瞬間、目に溜まっていた涙が


ツゥと頬を流れる。


涙はもう止まっていたんだけど。




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