love letter〜初恋の奇跡〜
「ほい、お茶」
「あ、ありがとう」
待ってる間に買ってくれてたみたいで
アタシは素直にそれを受け取る。
そんな優しさにまた顔がにやける。
「琴羽は変態なの?」
「ひっど〜い!」
アタシがお茶を持った手を
わざとらしく振り上げると
章嘉は振り上げた手首を
軽く掴んで阻止する。
「ハハハ、ごめんごめん」
章嘉はいたずらっぽい笑みを浮かべた。
掴まれた手首が熱を持つ。
「んじゃ行くか」
章嘉は眼鏡の奥の瞳を細めて
アタシを車へと促した。