love letter〜初恋の奇跡〜
それなのに林クンてば、
「”これは”?」
なんて顔を覗き込むから、
アタシの胸は更に熱くなる。
「あれ〜?お二人さん何してんのぉ?」
急に声がして、振り返ると司がいた。
「司ッ」
「そろそろお開きだぞ」
そう言って、手をヒラヒラさせて
トイレに入って行く。
「幹事がお開きに抜けていいのか?」
「だね」
アタシ達は何だか可笑しくて、
二人で笑い合う。
「部屋戻るか」
「そうだね」
さっきまでの緊張感が
司のおかげで少しほぐれたみたい。
だけど、多分アタシの顔は
さっきよりも赤くなってる。
そして、アタシはメアドが書かれた紙を
そっとポケットに入れた。