love letter〜初恋の奇跡〜
――ヤバイ、超緊張してきた。
「おーい。早く乗りなよ」
「あっうん」
林クンに急かされて
アタシは助手席に乗り込む。
車の中はモノトーンでまとめてある。
ドリンクホルダーやゴミ箱なども
シンプルなものばかりだ。
アタシがキョロキョロと車内を見回していると
林クンはクスクスと笑い出す。
「何もないよ」
「へ?」
「そんな物珍しい物なんてないよ」
「あ、…エヘヘ」
アタシは笑ってごまかす。
だってあまりにも何もないから。
彼女とかいないのかな?なんて
探りたくなっちゃう。