love letter〜初恋の奇跡〜




「今日は客だからね」


「彼女連れか。いいご身分だ」


「そんな事言わないでくれよ」


「ハハハ、ごめんごめん」


「…ったく」


親しく話す二人の姿は


親子のように見える。




――お父さんかな?




「彼女もユックリしていってね」


”彼女”と呼ばれてアタシはドキっとする。




「叔父さんッ!」


”叔父さん”と呼ばれた料理長は


にこやかに手を振りながら


厨房の奥へと入って行く。






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