叶わぬ恋

会社からそう遠くない喫茶店――


見知ってる顔がないか


自然に確認しながら店に入っていった。



「待った?」


彼女は見ていた雑誌を隣に置いて


「うんん、全然。」


とあの笑顔を見せた。





僕は自分の気持ちがどんどんあのころに戻っていく感じがして・・・




スーツを着てネクタイを締め

営業鞄を持って完全なサラリーマンなのに・・・



二十歳のころと


何も変わらない・・・



彼女を思う自分がいた。



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