叶わぬ恋

「指輪・・・無くしちゃって。」


彼女が言った。




「指輪?」





僕には分かった。




それが・・・




彼女がそんなに必死になって探しているそれが




あの男からの




プレゼントであること





だから・・・




一緒に探すなんて・・・



ありえなかった





「店で無くしたの?」


「多分・・・でも、家に帰ってから気が付いたから・・・。」



「探しても無いなら他なんじゃないの?」



すごく・・・意地悪な気分だった




見つからなければ・・・いいって


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