叶わぬ恋

「そう・・・

あのときはそれでいいって・・

思ってたの。」




彼女が弱々しく笑った。




「私ね、あの日・・・式の日に・・・」


そう彼女が言い掛けて


「・・・何でもない。」






何か大切なこと

僕にとっても?


分からない



でも、その言い掛けた何かを

彼女は心の奥にしまい込んで


言わなかった。








その時、それを聞いていたら・・・







いいえ


神様・・・



何も変わりは


しなかった




そうですよね?



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