叶わぬ恋
悲しい再会―皮肉な運命
「パ~パ!」
娘が駆けて来た。
やっと3つになる僕の大切な娘。
抱きしめて僕は、
その温もりに安堵する。
誰かと生きることも
暖かい家庭を持つことも
全て諦めたはずだった。
13年前
僕は確かに誓った。
もう誰も愛さない。
愛せない。
それは確かだった。
でも・・・
僕は一人で生きることができなかった。
愛さない・・・愛せない
お互いに分かっていて結婚した。
彼女は過去に辛い恋愛をしていて誰も愛せなくなっていて・・・
僕も誰かを愛せなくて・・・
お互いに淋しさを埋め合わせるかのように・・・
一緒になった。