叶わぬ恋
携帯が鳴った。



「もしもし・・・総くん?」


彼女からだった。



携帯から聞こえる彼女の声は


また感じが違った。




「や・・・やあ、元気?」



どうして


こんなに



ドキドキしてるんだろう?



もう僕はあのころのような


僕ではないのに・・・




「突然電話してごめんね。

仕事中?」


「うんん、今から昼なんだ。」



時計を見る。

12時15分



「そっか、あの・・・ね」



いけないって分ってた。



僕らはもう会うべきじゃないんだ。



だけど・・・


「いいよ。・・・うん、今から行くよ。」


僕はそう・・・返事をしていた。


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