真夜中の太陽
永輝と一緒にいたかった―――。
永輝が来る日を平均してみると、週に二回だった。
それも、真夜中の、ほんの数時間。
愛を語るわけでも、関係を持つわけでもない。
ただ、永輝が持ってきてくれるお菓子とジュースを前に、他愛ない話をするだけ。
彼女なんかじゃないと言い切ったかんなさんという存在。
そんな人がいる永輝と、そういう時間を過ごすのは許されないことなのだろうか。
それともあたしは、永輝にウソをつかれているだけなのだろうか。
「柚羽ちゃん?」
「えっ?」
「どうした?ボーッとして」
「あぁ…、うん……」
あたしは傷ついたりしないから。
あなたを引き止めたり、あなたの前で泣いたりしないから。
だから、本当のことを話してよ。