真夜中の太陽

「あっ、えーっと……、前に……」



永輝の隣りで、ニコニコと笑顔を振りまく彼女を前にして流れる沈黙。

その沈黙を突き破るようにして、村岡くんがしどろもどろに言葉を発する。



「いつも永ちゃんがお世話になっています」

「えっ、あぁ、いえ……」



彼女は……。

諒子と村岡くんの後ろに立っているあたしを真っ直ぐに見て言った。


笑っていながらも、冷たく突き刺さるような視線。

彼女のその言葉が、あたしだけに向けられた言葉なのだと感じ取る。


同時に。

カラオケでのことを思い出す。

酔ったあたしが永輝のことを「永ちゃん」とふざけて言うと、永輝は「呼ばれたことなんて…」と言いかけて、話を変えた。



―――この人が、かんなさん……。



あたしと全く同じ髪型、髪色。

同じくらいの背丈、スタイル。

瓜二つとまではいかないけれど、どことなく顔が似ている。

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