真夜中の太陽
第7章―支え―
・協力者・
「しかし、ビックリしたわよね。彼女と一緒に来るなんて!」
冷たい風が吹き抜ける大学の構内。
永輝がかんなさんと店を訪れたことを思い出すようにして諒子が言った。
後期試験も終盤を迎え、全てが終わると春休みに入る。
諒子は一教科だけ試験が残っていて、あたしはあと二教科残っていた。
「柚羽、大丈夫だった?」
「……別に」
永輝といろいろありながらも、試験勉強だけはきちんとやっていたせいか、単位を落とす不安はなかった。
かんなさんのことを気にも留めない素振りを見せるあたし。
精一杯の演技。
「結崎さんのこと、もう好きじゃないし」
「本当に?」
「本当だってば」