真夜中の太陽
真っ暗な、あたしの部屋。
ベッドの時計を見ると、真夜中の1時を指している。
「……なんだ、夢か…」
国道から帰ってきて、あたしは丸一日、眠っていた。
どこからが夢なのかは分からない。
あまりにも幸せで、できることなら目覚めたくなかった夢。
永輝と過ごした日々が走馬灯のように頭を駆け巡り、あたしの目からは涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
24時間、眠り続けたせいか、体がすごく軽かった。
いろんなことがありすぎて、自分では気付かなかったけれど、体の方は悲鳴をあげていたんだなと思った。
あたしは洗面所に向かって顔を洗い、出掛ける準備を始めた。
もちろん、国道に行くための準備だ。
もしかしたら永輝に会えるかもしれない。
けど、だからと言って特別に着飾ったり、気合をいれたメークはしない。