真夜中の太陽

永輝と関わりのある場所に行けば、それが何のか思い出せるかもしれない。

あたしはすでに閉店されたコンビニ、国道へと向かった。


永輝と初めて出会ったコンビニには新しい企業が入っていて、全く別の佇まいを見せている。



――コンビニ……。


あたし……、新しい店舗に異動したのに、ほんの二、三回しか出勤していない。

どうして、出勤しなくなったんだっけ……。

無断欠勤しているような気がする。



大学……大学は……?

国道に行くようになってから、一度も行ってない。


諒子や村岡くん……。

あれだけ永輝とのことを気遣ってくれていたのに、あたし、連絡さえもしていない。

むこうからも何の音沙汰もない。



永輝のことに夢中になりすぎて、本来の生活を見失っている自分にようやく気付いた。

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