真夜中の太陽

いつもは夜を待って国道に行くのに。

あたしは夕暮れどきに国道へと向かう。


永輝……。

あなたなら分かるのかな。

あたしが何を忘れてしまっているのか……。



永輝……。

もう、あなたはここにいないんだね。

あなたは最期に、何を思ったの?

そして……誰を想ったの?




「………?」



帰宅途中のサラリーマンや学生が行き交う国道のアーケード。

その中に紛れて座り込む男の子……。


晶くんだった。



「……晶くん?」

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