真夜中の太陽

出会った頃、あたしと永輝は違う世界にいた。

ごくごく普通の生活を送り続けていたあたし。

暴走族という世界に身を置いていた永輝。



でも今は……同じ世界にいるんだ――。




「………?」



視線の先に見えた、見覚えのある姿……。

その姿に視線を奪われたまま、あたしの足は自然と前へ進みだす。



「永輝……?」


そうこぼしたあたしの言葉に、晶くんは叫ぶようにして訴える。



「だから、永輝さんは死んだんだよ!」



だけど……。

あたしの目の前にいるのは、ずっと探し続けていた永輝で……。

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