真夜中の太陽
「……柚羽?」
静かに笑うクセ。
何度も耳にした、あたしを呼ぶゆっくりとした声。
――ねぇ、永輝。
あたしが今、あなたの胸に飛び込んでいったら……
あなたは受け止めてくれるのかな。
それとも……、また曖昧な言葉であたしを拒むのかな。
そんなことを思いながら、あたしは永輝の胸に飛び込む。
ふわりと香る永輝の懐かしい匂いは、あたしの胸を容赦なく締め付け、泣きそうになってしまう。
永輝の両腕があたしの背中に回り、ギュッと抱きしめられる。
その力強さと温かさと…愛しさ。
自然と涙がこぼれ落ちた。